それほどでもない
ブロントさんではありません。
今日の夢はそれほどカオスじゃなかったという話です。
今日も今日とて夢日記です。
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朝から快晴だった。太陽がまぶしい。
もっとも、ここは体育館の中なので太陽など見えなかったのだが、窓から射す光でそれがありありと分かった。
それにしても、この人数は何だろう。何かの大会でもあるのだろうか。小学生や中学生、また先生や、一般見物客などで溢れかえっていた。比喩表現ではない。実際、溢れていた。体育館の扉から小学生が溢れ出していた。入れ過ぎたビールの泡のように。
「それではこれからボウリング大会を始めます!」
ワー! と盛り上がる人々。なるほど、ボウリング大会か。ならばこの人数も頷ける。
しかし僕には参加資格が無かった。ボウリングシューズが無いのだ。残念に思いながらも、体育館に108ある扉の一つを開くと、そこもまた体育館だった。そこでは、ありとあらゆる芸人が、やはりボウリング大会をやっていた。でも、知っている芸人は一人もいなかった。芸人の中に僕の家族がいたが、そうか、僕の家族は芸人だったのかと今更気づいた。
「○○、行きます!」
聞いたことのない芸人がボウリングのボウルを投げると、ボールは見事ガターに吸い込まれていった。ついでに芸人も吸い込まれていった。芸人は身を捻ると、見事に顔面でピンをはじきとばした。ストライクである。ボウリングはこれだからたまらない。
そういえば小学生たちのところにはボウリングのマシンが一つもなかったが、あれでどうやってボウリングをするのだろう。僕は心配になったが、それよりもマシンに吸い込まれていった芸人の行方が気になって、マシンの後ろに回ってみた。一部がスケルトンになっていて、よく見える。芸人はウナギのような動きでS字に折り曲げられ、ボールが帰ってくる道を進んでゆく。
「うごおおおお!!」
バキバキと音がする。
僕は、「ははあ、これは複雑骨折は免れないな」と感心したが、芸人は見事に無傷でボールと一緒にずるりと飛び出してきた。
「日頃ヨガをやっていて良かった」
インドの歴史はボウリングでこそ真価を発揮する。僕は心の底から感嘆した。
「飯を食いにこう」
家族が言った。
芸人たちは次々とボウリングマシンに突っ込んでいったが、僕はそれより、ボウリングのレーンがグランドクロスのように十字になっていて、ピンが総計30本になっていたことが気になった。上、右、左、下で言うと、下がボールを投げるところ。そして真ん中で3つ叉に分かれ、上と右と左のレーンの先にそれぞれ10本ずつピンが並んでいるのである。どうやって倒すのだろうと思ったが、なるほど、投げるのは順番を待つ必要はないのだなと知った。芸人たちはどんどんレーンの上を裸で滑って行って、ピンを片っ端から倒していった。人間って凄い、僕は改めて感心した。尚、芸人がレーンを滑っていく時の効果音は、もれなく「ルノワ〜ル」であった。「裸だったら何が悪い!」そんな声は聞こえなかった。
そう言えば、飯を食いに行かねばならない。
すっかり忘れていた。家族はすでに先に行っている。再び元の体育館の扉を開くと、ボウリング大会は終わっていた。厳かな雰囲気であった。小学生の顔は皆ゴルゴ13のように修羅場をくぐった顔になっていた。
小学生相手だけあって、参加賞のお菓子が配られていた。体操服を着た小学生頭身のゴルゴがどんどんお菓子を受け取っていく様を見て、僕はほのぼのとした気持ちになった。
外に出ると、ラーメン屋があった。ここは果てしなく、世界一まずいと噂のラーメン屋である。家族はここにしようと言い張って聞かなかったが、僕は頑なに拒んだ。
「なら、別々の店に入ろう」
隣と、その隣に別の店があった。どれもラーメン屋であったが、それぞれ売りが違った。こんなにまずいラーメン屋があって、更に別の店と競合して生き残れるのは、ひとえに国道沿いの恩恵だろう。
家族はまずいラーメン屋に入って行ったが、母と兄は途中で意見を変え僕に賛同してくれた。
「では、こっちのラーメン屋に行こう」
中に入ると、旨そうなイタリアンが目に入った。これは、バイキングだ。やはりこっちのラーメン屋は正解だった。早速僕は食事にありつこうとした。
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というところで目が覚めた。